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Human Luminescence
2020












インパルスという言葉をインスピレーションとした、
1 秒より早い光の反応を感じるための装置。
この作品は、人の衝動的な行動や心のはずみが発光現象のディテールになるように設計されたもので
ある。
ドーム型のアクリルのケースの中に、まるで記録物のように断線した蛍光管が収まっている。
その外側にアルミ線が一周囲っており、接続しない形で放電されている。
人の手を近づけると、放電された微弱な電気が人体を媒介することで増幅し、
発光を強くしたり、光を自由に動かすことができる。
センサーなどは一切用いず、人体を発光の仕組みの一部とすることで、
鑑賞者の体質や、その日の気候などが繊細に光に反映される。
掌から光が放たれたときの感触、
センサーとは異なる光との戯れ。
日々進化を遂げる照明技術というカテゴライズのなかで淘汰されてしまった生活の光。
既視感だけが佇む蛍光管のノスタルジーは、
人の営みとともに、記憶に残る存在ではなくなってしまった。
この光が放つ古くなってしまった感情は、どこに問いかけるべき憂いなのだろうか。
新しい発光方法を宿し、
より明るく光るだけではない方法で、
新言語のような光のニュアンスをつくる。
Video : Takuma Matsuda
Photo : Takuma Matsuda
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